はじめに
「もう会社を辞めたい」「心が限界」──そう感じている方へ。 しかし、すぐに退職してしまうと、本来もらえるはずのお金を失う可能性があります。 そのひとつが「傷病手当金」です。この記事では、退職前に知っておきたい受給条件と手続きについて、私の実際の体験も交えながら解説します。
傷病手当金とは?
傷病手当金は、心身の不調などで働けなくなったときに、健康保険から支給される給付金です。 条件を満たせば、最大で1年6か月間、給料のおよそ3分の2を受け取り続けることができます。
元気がある場合は、在職中に転職活動をして、仕事が見つかり次第退職する方が良いですが、心身ともに疲弊して退職する場合には、退職後すぐに転職活動をするエネルギーがあるか、分かりません。
なので、退職を考える前に、まずこの制度を理解しておきましょう。
受給条件
傷病手当金を受けるためには、次の条件を満たす必要があります。
1. 業務外の病気やケガであること
業務上のケガや病気は労災保険が対象になるため、対象外です。
大部分は会社が原因であっても、プライベートに原因があることも多々あります。
私の場合は、会社の人間関係によるストレスが原因で適応障害になったことは間違いありませんでしたが、同時期に、両親の入院や、実家の犬の死などもありました。
「総合的にストレスがかかり、適応障害となった」と診断を受け、職場と話し合うことなく、医師からの診断のみで傷病手当金の受給条件を満たすことができました。
明らかに業務中の病気やケガと分かる場合には、労災保険の受給を目指すのが良いですが(外傷など)、メンタル系は、被害者側と加害者側で言い分が異なったりと、傷病手当金に比べて受給条件を満たすハードルが上がるので、よほど決定的な事実や根拠が無ければ、初めから傷病手当金を目指すのがよさそうです。)
労災保険の受給を目指して、認定が下りなければ傷病手当金の受給を目指すのもアリですが、初めから傷病手当金を申請したとしても、申請から実際にお金が振り込まれるまでに2ヶ月程度はかかるので、明らかな証拠がなければ、傷病手当金を目指すのが良い気がします。
(病気の内容が「業務起因」と認められにくい場合(特にメンタル系)は、会社側と揉めたりして、入金までに半年程度かかることもあるそうです。。。)
2. 連続して4日以上休んでいること
待機期間として、3日間の連続した休み(有給でも可)が必要です。4日目から支給対象となります。
休みは、医療機関で診断を受ける前でも後でも問題ないですが、その期間も含めて医師が「労働不能」と認める必要があるので、3日間休んだ後に病院に行く場合には、医師に説明できるように、きちんとメモを残しておきましょう。
できれば、お休み期間中に行くのがよいですね!
休みは、退職してからでは取得ができないので、必ず在職期間中に休む必要があります。
辛い場合は、まず「3日間連続で休む」ということをしてみてください。
これだけでも、会社が多少気にかけてくれたり、しっかり睡眠がとれたりなどで、少し状況が改善するかもしれません。
3. 医師の診断書があること
在職中に心療内科や精神科を受診し、「労務不能」の診断を受ける必要があります。
これは、退職後に普通に転職活動する予定であったとしても、念のため早めにもらっておいた方が、最悪の事態に対処できます。
「もう少し頑張れるかも、、、」と思っていたとしても、早めに病院に行きましょう。
私は昔、この制度を知らなかったため、実家に戻ってニートにならざるを得ませんでした。
この制度を知っていたら100万円はもらえたのに、、、と思うと、少し切ない気持ちになります。
4. 給与の支払いがない、または減額されていること
会社から給与が満額支払われている場合は支給されません。給与が減額されている場合は差額が補填されます。
退職前にやっておくべきこと
- 心療内科や精神科を受診し、診断書をもらう
- 在職中に4日以上連続で休む
- 会社の健康保険組合に「傷病手当金支給申請書」を提出する(在職中は会社経由で提出)
この準備をしておけば、退職後も最大1年半、給料の3分の2を受け取り続けることが可能です。
退職後との違い
退職してから心療内科に行っても、過去に遡って診断書を書いてくれる保証がないので、原則として傷病手当金は受けられません。 「退職前に診断書をもらっておくこと」が非常に重要です。 ここを押さえておくだけで、生活の安心度は大きく変わります。
傷病手当金と失業保険の関係
傷病手当金を受給中は、失業保険は同時に受け取れません。 しかし、先に傷病手当金をもらい、その後に失業保険を申請することで、生活を安定させやすくなります。 順番を間違えると大きな損になるため注意しましょう。
まとめ
- すぐに退職すると、傷病手当金が受けられなくなる
- 退職前に4日以上休み、診断書をもらうことが重要
- 傷病手当金を最大1年半受け取った後に、失業保険を申請する流れがおすすめ
会社が辛いとき、すぐに辞めたくなる気持ちは当然です。 ですが、生活の安心を守るために「退職前にできる準備」をしておくことが大切です。 まずは心療内科に足を運び、診断書をもらうことから始めてみてください。


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