アマチュアバンドが解散する理由とは?!

先日、2年半続けてきたバンドの解散が決定しました。
少し切ないですが、まぁしょうがないかなと思います。

今まで、おそらく20個以上アマチュアですがバンドを組んできました。
その解散の理由を、覚書き程度に書き記そうと思います。

ポジティブな解散

転職や転勤

メンバーの誰かの仕事が変わるケースです。
私個人は、「仕事はその時の自分に合ったものを選択する」という考えなので、状況によってはたぶん仕事の方を辞めるのですが(笑)、
「仕事が最優先」という価値観の人の方が多数派だと思いますので、このケースの場合にはかなり穏便にバンドが解散となります。

経験回数:1回

結婚

これも、仕事の転勤と同様、生活環境が変わるためにバンドを続けられなくなるパターンです。
個人的には結婚しても子供が生まれてもバンド活動は続けたい、という価値観を持っていますが(笑)、
こちらも「結婚したら趣味は当分は諦める。結婚生活優先。」という価値観の人の方が多数派だと思いますので、
このケースの場合も、かなり穏便にバンドが解散となります。

経験回数:2回

ネガティブな解散

自然消滅

これは、私がバンマス(バンドマスター。リーダーのようなもの。)だった時に、意図的に何度か行ったことがあります(^_^;)
バンドの立上げに失敗した時に、特定の個人を傷つけたくないので、理由は告げずこの方法をとることがあります。(ごめんなさい)

具体的な立上げの失敗には、以下のようなものがあります。

  • 初期メンバーの出席率が悪い(定着しない)
  • メンバーの技術差が激しすぎて楽しめない
  • バンド活動をあまりに軽く見ているメンバーがいる(ドタキャンとか)
  • 練習を全くしてこないメンバーがいる

立上げ時以外でも、自然と連絡が来なくなって消滅したバンドはありますね。
メンバーとして既存のバンドに加入しようとして、価値観(曲の好み・練習スタイル・音合わせ以外の部分の考え)などが合わなくて辞めたこともあります。
これは解散ではないですが、そういうことも何度かありましたね。

経験回数:4~5回?

価値観の違い

はい、これはプロのミュージシャンたちが一番多く述べる理由ですね!
「価値観の違いって、具体的に何だよ?!」とよく思っていたのですが、
自分が実際にバンド活動をしていくうちに、少しですがこの理由で辞める理由が分かってきましたのでまとめます。
ある意味、この記事のメインはここからです!

曲の好みの違い

これは、一つのアーティストのコピーバンドを組んだ時によく起こります。
以下、私の経験談です。
具体的なアーティスト名を出すのは差し控えますが、Aというバンドが好きで集まって、1年ぐらい楽しんで演奏していました。
ライブも2~3回やって、だいたいメインどころの曲のコピーをやりつくした時に、
「他のアーティストの曲も少しやってみようか!」ということになったりします。
私はハードロックとかメロコアとか、激しめの曲が好みなののですが、(ドラムなので!)
バンマスはじめ他のメンバーはロキノン系?やバラード系というのでしょうか、表現が難しいのですが、
少し大人しめの淡々とした曲が好みで、そのような曲をやることになりました。
私は頑張って聴いたことがない曲を覚えました。
サビすらも全く聴いたことのない曲を練習するのは、サポートとか1回限りならいいのですが、継続するとなると拷問に近いです。
時間もめちゃくちゃかかる。
曲の構成まで覚えて体にしみこませるためには、リピートで最低でも20回くらいは聴かないといけない。
(サポートで、既存のスコアを見ながらの演奏でOKということであれば、4~5回でも十分かもしれませんが。)
正直ですね、やっぱり聴く気にならないんですよね。
もともと好きじゃないから。
好みじゃない曲を全く演奏しないということではないです。全員の好みがバッチリ一致することなんて、ないですので!
でも、好みじゃない曲の割合が7割以上になってくると、辛くなってきます。
というわけで、辞めました。
すごくいいメンバーだったので続けたかったんですけどね。
でも、やむを得ないです。

こういう現象は、オリジナル曲でも、もちろん起こります。
プロの人たちは、ここの価値観の違いで解散になることも多いのかもしれません。

技術レベルの違い

これは、「私のレベルが低かった」ケースと「私のレベルが高かった」ケースと、両方経験しています。

まずは、私が周りの求めるレベルに達していなかった時の話

そこのバンドは、初合わせから完璧を求めていて、ドラマーにクリック音を聴きながらの演奏を推奨していました。
正直、推奨というか、個人的には強要に感じてしまったのですが・・・。
クリック音を聴きながらの演奏は、ドラマーにかなりの負担がかかります。
これは、強くここで伝えたいです。
まず、耳が悪くなります。
ずっとクリックをイヤホンで聴きながら演奏すると、耳への負担が半端ないです。
私は、もともと耳が強くないので、ライブなどで同期してやる曲は、1つのライブで1~2曲に抑えています。
そんなこんなで、このバンドは辞めました。
他にも辞めた理由はあるのですが、技術レベルとは関係ないので、またの機会に書こうと思います。

次は、私のレベルが高かった時のお話。

「レベルが高い」というほどでもないのですが、1~2週間の練習期間があれば初回の練習時に新曲3~4曲くらいであればそれなりのクオリティで演奏できる、くらいのレベルです。
それが、頑張って練習してきたのに、演奏途中で止まったりとか、どこかのパートが完全に消えるとか、その頻度が多ければ多いほど、私自身が楽しめなくなっていきます。
事前に「仕事が忙しくて、今週末は〇〇の曲を練習していけそうにない!ごめん!」とかいう連絡が来れば全然問題ないのですが、
連絡なく「ごめん、やってない」という当日ドタキャン的なことが2~3回続くと、「私の練習の時間を返して!」と思ってしまい、その人とは一緒にバンドを続けていきたくないなぁ、と思ってしまいます。(心が狭いデス、はい)
練習していなくても来ればまだマシでして、練習ができていないからと言ってバンドの練習に来ない人もたまにいます・・・。

まずは自分が楽しめないと、意味ないと思っています。(もちろん、全員が楽しめれば最高なのですが!)
相手のことも大切にしたいと思う反面、自分の時間や気持ちも大切にしたいので、
私の中で、「我慢は3回まで」と決めています。
つまり、3回ドタキャンしたり練習してこなかったりしたら、その人とは「バンド活動」ということについては縁を切ります
結構シビアかも?!でも、出来ない人に合わせすぎて嫌な気持ちになりたくないので!
相手の方も、練習していけなかった罪悪感が蓄積しちゃうと思うんですよね。
なので、私がバンマスの時は、適切なタイミングで、きちんと話して辞めてもらいます。
自分がメンバーの時は、バンマスに自分の気持ちを正直に打ち明けて、頻繁に休む人の方をかばうようであれば、私の方が辞める、ということをします。

音楽以外の部分の考え方の違い

これは、具体的には以下のようなものがあります。

  • 練習後の食事や飲み会の考え方
  • ライブに対する考え方
  • 服装や見た目に対する考え方
  • 一部の仲の良いメンバーのみで集まることに対する考え方
  • 練習場所についての考え方

なんだか、どんどん湧き出てくる・・・(笑)

練習後の食事や飲み会の考え方

これは、かなり考え方が割れます。
「練習3割、練習後のビール7割」という価値観の人もいれば、逆の人もいる。
私は、「逆の人」の方です!
やっぱり、練習の方に7~8割は注ぎたい。
複数のバンドを掛け持ちしていること、お酒を飲まないこと、タバコが苦手なことなどもあり、
毎回居酒屋で5000円とかは辛すぎるので、行くとしてもファミレスとか、個人個人での会計ができるお店が理想です
私がバンマスの時は、お酒もあるファミレスや定食屋や居酒屋をチョイスします。
私個人は、練習後に話をして仲良くなることはすごく大切だと思っているのですが、
夜遅くの練習の日は、練習後の食事はなしが理想ですね。

このあたりの価値観のズレで解散とか辞めるとかに至ったことはありませんが、
やっぱり一人だけ毎回参加せずに帰るとか、そういう風にはならないように気をつけています。
そういう細かいところが、普段の演奏とか気遣いとかに現れてくる気がします。

ライブに対する考え方

これには、数パターンあります。

  1. やるからには集客して稼ぎたい!⇔友達からお金は取りたくない
  2. お客様に楽しんでもらいたい⇔自分たちが楽しみたい
  3. ライブを通して上手くなっていきたい⇔スタジオで合わせられるだけで満足
  4. 衣装にこだわりたい⇔別にどうでもいい
  5. パフォーマンスやMCにもこだわりたい⇔技術重視。演奏がうまければそれでいい
  6. 対バン相手には勝ちたい⇔対バン相手とは仲良くなって、次につなげたい
  7. LIVEバージョンでやりたい⇔CD音源通りにやりたい

ちなみに私は、
1:真ん中
2:真ん中
3:左
4:真ん中
5:左
6:右
7:真ん中
こういう価値観の持ち主です。
ちょっと曖昧ですが!!

少し前に解散が決まったバンドがあるのですが、1の価値観が、超左寄りの人と超右寄りの人がいて、上手くいかなくなってしまいました。
私は、どちらでもいい派。若干卑怯かもしれませんが、本当にどちらでもいいので。
でもなんとなく、「しっかりと発言する人」や「向上心のある発言の人」の方に、人は流されていきます。
気付いたら少しずつ、「集客派が4人」にまでなっていました。
私自身も、気付いたら「お客さん沢山いた方がきっと楽しいし、ライブ費用も安くなる。ホームページ作りとかも楽しいしマーケティングの勉強にもなるし、一石三鳥♪」という、集客派の考え寄りに自然となっていました。
しかし、一人、「その考え方でやっていくのは嫌だ」と思ってしまった方がいて、(たぶんですが)
「脱退したい」ということを伝えられました。
「集客」とか「お金を取る」ということが、なんだかとても大変なことで楽しめなくなりそうだ、と思ったのかもしれません。真意は分かりませんが。
個人的には、「集客をしようがしまいが、別に何も変わらない」と思っていたのですが、
「そこの考えは一致させたい」というメンバーもいて、結局解散になってしまいました。

このあたりは、本当に難しいですね。
まだ駆け出しのころはこういう問題は起きなかったのですが、さすがにバンド活動を10年以上続けていてある程度のクオリティのものを演奏できるようになってくると、「集客」「お金」の側面で、様々な考え方の人に出逢います。
これは、本当にどうしようもないですね。
「趣味は個人的に楽しむもの」と考えて全額自腹の人もいれば、「趣味でも本気でやりたい」と考えてあわよくば副業に、という考え方の人もいる。
私は、数年前までは前者でしたが、これから先も演奏活動は続けていく予定なので、後者の考え方にも共感できるようになってきました。
「どちらが正しい」ということはないので、本当に難しいです。

少し話はそれますが、リーダーでない人の権力というか意見が通りやすくなってくると、結構ヤバいかもです。
確かJUDY AND MARYは、これに似た理由(リーダーでない人の権力が強くなってきた)で解散していたような気がします。
やっぱり、バンドを立ち上げた人(≒バンマス)が一番権力があって、かつやる気と元気がある状態でないと、バンドはなかなか続かないと思います。
バンマスは、会社でいうところの社長です。
基本的には、色々と意見を言いつつも、最終的にはバンマスの意向に従うことが筋だと思います。一番うまくいきやすい。
とはいえ、バンマスに任せきりでもうまくいかないので、練習の予約やLIVEできる場所を探すなど、出来る範囲でメンバーが協力するのがベストです。

服装や見た目に対する考え方

これはですね、「ライブの衣装にどこまでお金をかけるか?」がメインのテーマなのですが、
一度、プライベートの服装まで強要されかけたことを思い出して、それを思い出しながら書いています(笑)

ライブ衣装に関しては、個人的には1回のライブで5000円くらいまで、できれば出費を抑えたいので有りもので済ませたい派です。
お金をかけないにしても、みんなの雰囲気や色を統一する、くらいは最低限やりたいと考えています。

一部の仲の良いメンバーのみで集まることに対する考え方

メンバーに嫉妬心や仲間意識が強い人がいると、決裂の材料になります。
過去に1回、これが原因でバンドが解散に追い込まれました。
4人以上のバンドで、性別が同じ人同士で2人でご飯に行く、とかならセーフな場合が多いのですが、

  • 異性が2人で、バンドと関係ない用事で個人的に会う≒恋愛
  • 3ピースバンドで、2人がもう一人に内緒で個人的に会う

などで、実際に解散になったことがあります。

恋愛は、過去にバンド内恋愛して結婚まで行った人を今まで一度も見ていないので、かなりの確率で解散になります。

ちなみに私は、バンド内の異性を好きになったことはありますが付き合ったことはありません。
やっぱり、バランスが崩れるんですよね。
3ピースとかだと最悪。(経験あり。私は、余り1の立場でした(笑))

サザンオールスターズとか、成功例もありますが、なかなかにレアだと思います。
個人的にはバンド内恋愛とかしてみたいですが、辛い経験の方が多いので、恋愛はしないように心がけています
でも、音がぴったり合った時とか気持ちが高揚しているときに目があった時とかは、男女問わずトキメキますね(笑)
最高の瞬間の一つです。

練習場所についての考え方

これも、じわじわと効いてきます。
バンマスが「〇〇駅でやる」と募集時に呼び掛けていれば、まぁそれはそれで正しいし問題はないのですが、
家が遠いメンバーがいた時に、練習場所を臨機応変に変えられるか。

やっぱり、練習場所が遠いと、きついんですよね。
「じゃあ初めからそのバンドに加入するなよ」と言われてしまいそうなのですが、
なかなか加入したいと思えるバンドも少なくて、練習場所は妥協することが多いです。
この辺りは、よいバンマスさんだとメンバーが一番集まりやすい場所を練習拠点にしてくれたりするので、賭けですね。
運がよければ、メインの練習場所が自分の家の近くに変更になることもあります。
片道二時間かかるバンドを組んでいたことがあるのですが、やっぱり遠くて、半年くらいで辞めてしまいました。
本当にごめんなさい。

まとめ

なんだか、めちゃくちゃ長い記事になってしまいました。
自分の経験を色々と思い返してみたら、こんなことに・・・
結論としては、アマチュアバンドの解散の理由は「価値観の違い」に集約されます!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。